公立大学法人 都留文科大学

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国際教育学科

研究室 & ゼミ紹介(国際教育学科)

更新日:2021年3月26日 ページ番号:0005069

研究室&ゼミ紹介

学校の中にこそ、分断や差別が潜んでいる。
教育によってさまざまな人が共生できる社会の構築を目指す。

山辺 恵理子 先生
山辺 恵理子 先生

 私は、多様な価値観や文化的・社会的背景を持つ人間で構成された集団、つまり私たちが生きているこの社会が、誰かを抑圧することなく共生できる社会になるためにはどのような教育が必要なのか、ということを研究しています。実は学校の中にこそ、分断や差別が潜んでおり、そこにフォーカスすることが、あらゆる人が共生できる社会の構築につながると考えています。誰もが持っている無意識的な価値観を見つめ直しながら、社会における倫理的な問題について、批判的思考能力、共感力、道徳性を持って熟考・対話する方法を探究しています。

 私の研究室では2年間を通して、学生自身が関心のあるテーマについて、たくさんの問いをお互いに投げかけ合い、徹底的に対話をします。対話を重ねることで、お互いに深いレベルで理解し合い、尊重し合えるようになります。コロナ禍以来、“同調圧力”が改めて問題視されるようになりました。S N Sでも炎上を避けるため、思ったことが発言できないような環境になっています。せめてこの研究室の中では自分の考えていることを何でも話すことができるよう、安全な場だと感じてもらえる環境にしたいと考えています。

一方、公共政策論ゼミでは、エネルギー問題に限らないさまざまな地域の課題を取り上げ、その政策的対処法について濃密な討論を行っています。霞が関の現役官僚へのインタビューの機会も設けており、ゼミ生にとって貴重な体験になっています。

 世界中を探しても、完璧な教育は存在しません。むしろ、教育は常にさまざまな矛盾やジレンマにあふれています。皆さんの中にも、これまで受けてきた小学校から高校までの教育の中の矛盾やジレンマに気付き、言葉にならない「もやもや」を抱えている方がいらっしゃると思います。ぜひ、その「もやもや」を忘れないでください。そして少しでも次世代の若者たちの「もやもや」を減らせるよう、その方法を私たちと一緒に探究していきましょう。