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韓国外国語大学校 交換留学 体験談

更新日:2023年10月11日 ページ番号:0000016

kankoku

  体験談1.派遣時:英文学科2年
  体験談2.派遣時:比較文化学科3年
  体験談3.派遣時:英文学科3年
  体験談4.派遣時:国際教育学科3年
  体験談5.派遣時:地域社会学科4年
  体験談6.派遣時:英文学科3年
  体験談7.派遣時:英文学科3年
  体験談8.派遣時:比較文化学科3年

 

 

 

体験談1

韓国外国語大学校に交換留学(2023年2月~ 派遣)​
派遣時:英文学科2年

 

 この留学まで第二外国語で韓国語を履修していたわけでもなく、韓国語を本格的に学んだことはなかったのですが、中学生のころからずっと好きで見ていた、韓国ドラマやアイドルの影響で、本格的に韓国語を学んでみたいと思い、交換留学に申し込みました。留学に至るまで、試験や面接、書類作成など多くの準備が必要でした。また出国する前に韓国語の勉強も本格的に始めました。

 コロナの影響でワクチン接種は必ず三回接種しなければならなかったのですが、それ以外の隔離、行動制限等は無く、比較的自由に留学生活が遅れたと思います。

 現地で韓国語に囲まれて生活をする中で、日本で勉強するのに比べて遥かに上達のスピードが違うなと感じました。平日は毎日午前中語学堂の授業を受け、午後には学部の授業を受講していました。語学堂の授業では、外国人ばかりで韓国人の友達を作るのは不可能でしたが、学部の授業では韓国人の友達を作ることができました。韓国語を実際に耳で聞いて、目で見る、そんな生活をしていると、日常生活の中で、昨日まで知らなかった韓国語を理解できたり、自分の言いたいことを韓国語で伝えられたりと自分で成長を感じられることが多く、韓国語の勉強がとても楽しくなりました。

 私が留学したのはグローバルキャンパスで、ソウルからバスで2時間かかる場所だったのですが、ソウルキャンパスに比べて、学校の敷地がものすごく広大で、自然いっぱいな場所でした。寮も大きく、施設も充実していて、過ごしやすかったです。しかし外国人留学生が少ないため、夏の語学堂はグローバルキャンパスでは開講されませんでした。私は夏の語学堂を申請していたので、夏の語学堂が開講されるソウルキャンパスに移動しなければなりませんでした。また学部の授業と語学堂の授業の期間がずれているため、二週間ほど午前中はソウルキャンパスで授業、午後はグローバルキャンパスで授業、というスケジュールになってしまいました。学部の授業が残っている間は、グローバルキャンパスの寮に住むため、朝5時半に起きて、6時に出発、13時に語学堂の授業が終わり、急いでグローバルキャンパスに移動、15時からの授業でしたが、急いでも間に合わないため、先生に連絡を事前に入れておいて、15時半から授業を受けるという怒涛の二週間でした。その期間が学部の授業のテスト期間でもあり、肉体的にも精神的にも大変でした。

 休日は、ソウルに遊びに行くことが多かったように感じます。グローバルキャンパスの徒歩圏内には、コンビニかカフェ、飲食店しかないため、毎週末にはバスに乗ってショッピングしたり、遊びに行ったりしました。

 半年間という短い期間でしたが、日本ではできない、様々な経験を通して、自分自身が大きく成長できたのではないかと思います。留学中たくさんの困難がありましたが、それを超えるほど得たものがあります。この経験を今後の人生に活かしていきたいと思います。

 

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体験談2

韓国外国語大学校に交換留学(2022年8月~ 派遣)​
派遣時:比較文化学科3年

 

○留学の目的・動機
 中学生の頃から韓国ドラマやアイドルなど韓国の芸能や文化に興味を持っており、高校を卒業してから本格的に韓国語を勉強するようになった。大学の第二外国語でも韓国語を学び、留学したいという思いが強くなっていった。また韓国は教育に力を入れており、韓国語だけではなく英語も学べるのではないかと感じたことも理由のひとつだ。実際に留学先の大学で様々な国から来た留学生と交流する機会が何度もあり、英語に触れることができた。実際に現地で生活し、学ぶことでより韓国語を上達させられると思った。

○出発前の準備
 準備としては、私は語学堂には行かず大学の授業を聞こうと決めていたため、ある程度韓国語を理解できるようにした。留学前にTOPIK4級を取得した。またビザやコロナの書類などの準備には早めに取りかかった。またひとり暮らしをするつもりだったため前もって物件を探した。

○留学中の経験
 後期留学中に6つの授業を受けたが、そのうち4つは外国人に向けた授業だった。受講する生徒全員が外国人であるため、様々な国の留学生と交流することができた。日本よりも発表が多く、中間試験もあるため大変だったが、その分沢山のことを学べ良い経験になった。積極性も重要で、自ら発言する機会も多かった。学校生活の中で韓国語を上達させるためには韓国人と話した方がいいと思い、できるだけ自分から声をかけるなど自ら話す機会を作るように努力した。
 日本にいる時には学びづらかった流行語や新造語などもいくつか教えてもらい、日常で使う韓国語を学べたと思う。勉強だけではなく、友達と色々な場所に出かけたり、行きたい場所に行ったりと半年という時間を無駄にしないように過ごした。私はヨンインキャンパスで授業を受けていたが、ソウルキャンパスよりも留学生が少ないため韓国人と話す機会が多かった。また車を持っている韓国人も結構いたため、授業終わりに車に乗せてもらいご飯を食べに行ったりと楽しい思い出ができた。平日は授業が終わりお酒を飲みに行くことも多く、そこから仲良くなることも多かった。住居としては寮生活ではなく1人暮らしだったため、物件を見つけるのは大変だったが大家さんと話すことができ、1人で気を遣うことなく生活ができたのでよかった。

○帰国後の学習や将来の計画
 日本に帰国して、韓国語を使う機会が減ったため自ら韓国語を使うように心がけている。スマートフォンの言語は韓国語に設定し、留学中に使用していた教材等の復習などをしている。また英語を勉強したいという思いが強くなったため勉強している。
 将来の計画としては、海外に行きたいと思っている。韓国に留学したことで様々な経験をしている人が沢山いることがわかった。休学して留学やワーホリに行く学生やインターンをする学生などがいた。そのため同じ学年でも年齢が上の学生が沢山いた。私自身、このまま4年生になり就職するのはどうかと感じた。昔から海外に住んでみたいと考えてはいたが、留学を通して海外(英語圏)で働きたいという気持ちがより一層強くなった。大学を卒業したら新卒で就職するという昔ながらの考えに疑問を持ち、自分のやりたいことをしたいと感じた。

○今後の派遣生に対するアドバイス、反省点
 出発前は言葉が伝わるのか、生活できるのかという不安があると思うが現地に行くとそんな不安はなくなると思う。自分が考えていたよりも大変ではなかった。それよりも充実感や楽しいが勝つと思う。また間違えてもいいから積極的にその国の言語を使うこと、現地の人々と沢山話すことが大切だ。反省点としてはもう少し勉強してから留学に行けばよかったということだ。読み・書き・聞き取りはそれなりにできたが、話すことが苦手ですぐに言葉が出てこなかった。そのため留学前にアプリなどを使って韓国人と会話をたくさんしておくべきだと感じた。

 

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体験談3

韓国外国語大学校に交換留学(2022年8月~ 派遣)​
派遣時:英文学科3年

 

 この報告書を書くにあたり留学中の写真を見返していましたが、本当に楽しく学びがたくさんの毎日で、一分一秒尊く大切な時間だったと改めて感じています。ただ単純に一言、楽しかったです。できることなら帰ってきたくなかったとまで思ってしまう程に。全て周りの素敵な友人たちに恵まれたお陰だということを心から実感しているので、人間関係をテーマに報告書を書こうと思います。

 私は3年生後期、半年間の交換留学で、秋学期はグローバルキャンパス、冬学期はソウルキャンパスで過ごしました。私は主に月から金の9時半から13時までの語学堂で主に勉強していたのですが、キャンパスの移動をしなければいけない関係で学部の授業は聴講のみさせていただいていました。語学堂には世界各国から来ている留学生が在籍しており、台湾やフランス、ウクライナ等世界中に友人ができました。日本では、海外の人と関わる機会が少なかった上に留学経験が初めてであったため、こんなに色々な国の人と接したのも初めてでした。文化の違いに生で触れ、ワクワクの連続。「これが私のしたかったことだ」と、心底そう思いました。現在日本でも大きくニュースに取り上げられている問題について、当事者であるウクライナの友人から切実な声を聞いたこともありました。本当に貴重な経験だったと思っているし、世界情勢についてもっと目を向けようと思った大きなきっかけになったと思っています。

 また、韓国留学に来たからには韓国人の友人を沢山作りたいと思っていた私ですが、受け身のままだと韓国人と話せる機会が中々ありませんでした。そこで留学生担当の方に相談をしたところ、日本語通翻訳学科に繋いでくれたためそこから友人を沢山作ることができました。食事や飲み会に沢山誘ってくれる親切な友人ばかりで、誘われたらできるだけ参加するようにしました。すると友人の友人と知り合ったりと繋がりが増え、他の学科の友人も沢山増えました。その人たちのおかげで私のスピーキングスキルは格段に上がった気がします。私が留学に来てしたかった日韓問題について真剣に語り合うということをした時もありました。韓国語の若者言葉を教えてもらったり、逆に日本語を教えたり。日本に来たら連絡してね、と約束をして、友人たちとはお別れをしてきました。帰国日の空港には、現地でできた友人が送り出しにきてくれました。留学生活最後の最後までこんなに幸せなお見送りをしてもらってもいいのだろうかと感謝の気持ちでいっぱいでした。

 留学生の友人を見ていても、やはり受け身だと韓国人の友人は作りにくいのかなと思います。私も自分からとった行動がなければ、これほどまでに生の韓国語を聞いて勉強したり友人を作ることはできなかっただろうなと思います。話すことが、語学が身に付く一番の方法だと感じました。出会ってくれた方、留学に送り出してくれた方々全てに感謝の気持ちでいっぱいです。今後留学する方に聞かれたとしたら、「自分から行動」することが留学生活を充実させる鍵だと伝えたいです。

 それから、私も初め心配していた差別ついてですが、私は全くと言っていいほど感じることがありませんでした。むしろ、韓国人だけでなく外国から来た留学生たちも含め、日本のアニメや歌が好きだと言って親切に興味津々に話してくれる方が多くて、日本という国を以前より好きになりました。

 日々、人に支えられた留学生活でした。留学を迷っている方がいたら絶対に行ってほしいと思います。日本にいては絶対にできない貴重な楽しい経験が待っています。

 

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体験談4

韓国外国語大学校に交換留学(2022年8月~ 派遣)​ 
派遣時:国際教育学科3年

 

 私は2022年8月から2023年2月までの約6ヶ月間、韓国外国語大学のソウルキャンパスに留学しました。

 私は中学生の頃に韓国語の勉強を始め、いつかは韓国に留学してみたいと思うようになりました。そこで、今回現地の大学の授業も受講できる交換留学という形で語学力はもちろん、暮らしの中から多くの文化体験をしたいと考え、交換留学を志望しました。

 出発時はコロナの影響で、これまでの先輩方とは違った状況での留学準備と出発となりました。私が出国した時には隔離は無く、ワクチンを3回接種していれば出国前のPCR検査だけが必要でした。

 私は、留学期間の前半は現地の大学の授業だけを受講し、後半は語学堂の授業を1学期分のみ受講しました。授業は、コロナの影響でオンラインのものもありましたが、私はできるだけ対面授業のものを選んで受講しました。また、私は留学できる期間が半年間と短かったので、グループワークのある授業を選び、韓国語で他の人と話す機会が少しでも増えるように工夫しました。私は5科目を受講し、授業は全て韓国語で学ぶものを選びました。その中でも、広告・PRの専門授業を2科目受講したのですが、韓国語での授業に加えて、日本の大学の専攻とは全く違う内容なので、理解するのが始めは少し難しく感じました。しかし、日本の大学では学べない内容な分新たな分野について学ぶことができ、とても充実しました。また、授業を通して友達も作ることができました。プレゼンや討論、レポートなど大変なことも多かったですが、その分韓国語の練習と実践になり、自分の力になったと感じています。

 12月からは大学の授業に加えて語学堂でも勉強しました。大学の授業と時期が重なっていた時は忙しくて大変でしたが、語学堂の授業を通じて今までなんとなく理解したつもりになっていた文法をしっかりと学び直すことができ、韓国語の理解度が大幅に向上したのを実感できました。

 住居に関して、私は半年間、大学内にある寮の2人部屋で暮らしました。ルームメイトは日本人でコミュニケーションを取ることに不便はなかったのですが、1人きりの時間や空間が無いため窮屈に思うこともありました。また、料理ができず、毎食外食だったことが大変でした。しかし、同じ寮に住む友達と仲良くなることができ、友達たちと門限ギリギリに急いで帰ったり部屋で一緒にサッカーを見たりしたことなど、いい思い出も多いです。

 休日は出かけることがほとんどでした。大学はソウル郊外にあるので、時間のある休日にまとめて、カフェや雑貨屋さんに行ったり、友達とショッピングをしたりしました。ソウルの中でもエリアによって街の雰囲気が全く違うので色々な場所に行ってみて自分のお気に入りの場所を探せると楽しいと思います。

 最後に、韓国での半年間を振り返ると、短い期間ではありましたが、いろんな人に出会い、新しい経験もたくさんして毎日が新鮮で本当に充実していたなと感じます。留学中、できるだけ多くの経験ができるように積極的に動いてよかったなと感じています。これからも積極的に、前向きに行動する人でありたいと思います。コロナ禍にも関わらず留学できたことに感謝し、この経験を活かしてこれからも頑張りたいです。

 

 

体験談5

韓国外国語大学校に交換留学(2022年2月~ 派遣)​
派遣時:地域社会学科3年

 

 私は、両親が韓国人ということもあり昔から韓国語に慣れ親しんでいたが、実際に韓国で住んだことがなく、話すことに苦手意識を持っていたため、この留学を通して韓国語でのコミュニケーション能力向上や韓国文化・生活の理解を目的として留学を決意した。

 私は2人1部屋の寮に入り前期後期と生活した。私は語学堂には通わず、大学の教養科目を中心に履修した。基本的には外国人のための韓国語という授業を中心に、英語科目や日韓翻訳科目を受講した。授業に関しては全て韓国語で行われ、1科目2時間であった。学業に関しては各々事情が異なってくると思うため、以下で私が感じた生活面での反省点とそれに対するアドバイスを述べることとする。

●連絡はなるべく早くする点。
「早く早く文化」と呼ばれているだけあって、メッセージの返信は基本的に早かった。(個人差あり) 日本にいた頃は、メッセージのやり取りの頻度が高くなかったため、時間に余裕のある時にゆっくり返信をしていたが、韓国で円滑な人間関係を築くためにはこまめな連絡のやり取りが必要であると感じた。

●バスは時刻通りに来ない点。
 韓国外大はバスの出発点があるが、時々時刻表通りにバスが来ず、約束の時間に間に合わないということが多々あった。ソウルでは少し待てば次のバスが来るが、韓国外大から出発する赤バスは約30分に1本あるくらいなので、時間に余裕を持って出かけるのが良い。(道中で渋滞に巻き込まれることもしばしばある)

●サークルに入っておけばよかった点。
 交換留学生は基本的にISOと呼ばれる交換留学生の支援団体に所属することになるが、私が行った年はコロナの影響もあってかそれほど活発には活動していなかった。月に1度、グループを組み市外へ出かけるか食事をするかなどのイベントが用意されていたが、メンバーがその時限りの関係になってしまうため、仲良くなれるかは個人の裁量にかかっていた。大学のサークルに入れば継続的に会う人ができるため、それなりに人間関係を広げられたと思う。しかし、サークルを探すこと自体難しい上、サークルのメンバー募集は学期初めに基本行っていた。忙しい学期初めにサークル入会申込みをするのは、少々厳しいと思うところはあったが、できないことはないはずであった。サークルに入るには、人伝いに話を聞くか、「everytime」と呼ばれる大学生専用アプリをダウンロードし自分でサークルを探す必要がある。

 最後に、ここには書ききれないほど今回の留学は多くの学びを得るものとなった。特に、今では韓国語で話すことに躊躇せず両親と自然に会話できるようになったのは大きな実りであった。また、この留学を通して韓国でも暮らしていけるという自信がつき、いつかまた韓国で暮らしてみたいと思える経験であった。

 今回、交換留学を支えてくださった国際交流センターの職員の方々、本当にありがとうございました。

 

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体験談6

韓国外国語大学校に交換留学(2022年2月~ 派遣)​
派遣時:英文学科3年

 

「留学を通して得た財産」

  大学入学時から韓国外国語大学への留学を目指し、準備を重ねてきた私にとって、韓国で過ごした約11ヵ月はかけがえのないものとなった。コロナの影響で留学は1年延期され、より煩雑化された手続きと不安定な先行きにかなり精神は消耗したものの、留学して良かったと胸を張って断言できる。この留学で人生を変えられたといっても過言ではない。ここでは私が留学を通して得た、3つの財産を紹介したい。

1. 約20ヵ国の友達との繋がり
 韓国外大ソウルキャンパスでは韓国人だけでなく、様々な国からやってきた外国人留学生と出会うことができる。もちろん何もしなくても自動的に友人ができるわけではなく、予想以上に自らアクションを起こす勇気は必要だ。世界中に友人を作るのが夢だったにもかかわらず、当時外国人の知り合いすら1人もいなかった私は、積極的に行動を起こすよう努めた。お陰で、欧米やヨーロッパ出身の人々が集まる団体にアジア人1人で混じって終電まで遊んだり、互いの国の料理を専門とした飲食店に訪問しあったりと、貴重な経験ができた。その反面、外国語で自分の本心をうまく伝えられないもどかしさや、小さな文化の差から発展した大喧嘩等、異文化交流にはだかる壁にも何度もぶつかった。このような衝突から得ら得られた学びも多く、今では良い思い出である。最終的に日本に帰国するころには約20ヵ国の友人が私にはできていた。彼らの中には、互いに母国を旅する約束をした友人が何人もおり、今後の楽しみだ。

2. 実践的な外国語力
 大学生活を通して、英語と韓国語をマスターしトリリンガルになるという夢を掲げた入学時。しかしながら当時の私は、どちらの言語においても会話を成立させることは不可能という状態であった。一方現在の私は、英語でも韓国語でもそれらを用い、朝から晩まで友人と遊べるほどにまで成長した。留学が始まるまでに積み重ねた勉強の成果も勿論あるが、特に留学中は実践的な語学力を身につけられたのが大きかった。外国語で友人と笑いあう、愚痴を言う、映画を見る、喧嘩をする、恋バナをする… 些細な会話でも脳をフル回転させなければならず、またなかなか実感できない言語力の伸びに辟易し、日本人とばかり遊んでいた時期も正直ある。しかしその辛さを経たからこそ今の自分があるのではないかと思う。まだまだトリリンガルというにはほど遠いが、留学で経験した喜びや悔しさをモチベーションに、努力し続けたい。

3. 柔軟かつタフに生きるコツ
 異国で長期間暮らすということは、日本にいるだけでは降りかからない様々な困難に直面するということである。また、役所や銀行での手続きや、ライブのチケットの申し込み、ワクチン接種、バスに置き忘れてしまった財布の捜索等、非常に多岐に渡る出来事が外国というだけで忍耐力と臨機応変さを求められた。特に時期的にコロナの影響強く受け、それらのハードルは更に何倍も上がっていたような気がする。簡単には語りつくせないほど多くの試練を乗り越えた日々であったと留学生活を振り返りながら実感するが、その1つ1つが私を大きく成長させてくれた。

 

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体験談7

韓国外国語大学校に交換留学(2022年2月~ 派遣)​
派遣時:英文学科3年

 

 「留学を通して日本の固定概念に囚われない広い視野を得ることができた」という留学体験談をよく目にしたことがあります。もちろん留学は、文化の違う国で生活し、現地の人々と交流することで、それまでの当たり前がそうではなかったことに気が付かせてくれる重要な機会であると思います。しかし私は、今回の韓国留学で、日本人であるというアイデンティティの重要さをより感じました。

 私の当初の留学目的は、現地でしか成し遂げられない学習と生活を経験することで、言語の本質と文化的背景を理解することでした。準備に当たって、言語交流アプリで韓国人と実際に対話しスピーキングの練習をすることで、ある程度の自信を持って渡韓しました。ライティングやリーディング、リスニングは、個人の学習で上達することができますが、スピーキングは相手を必要とするため、言語学習において多くの学習者が苦手とする部分ではないかと思います。私も入国当初は一言発するのにも、聞き取って貰えるのかと不安になり、勇気が必要でした。しかし、経験を重ねる度に自信がつき、考えるよりも先に言葉が出せるようになりました。

 現地で私は、不動産で家探しをし、一人暮らしをしました。利点は、何よりも大きな経験になるということです。決して簡単なことばかりではありませんでしたが、これもまた自信に繋がりました。

 欠点としては、寮生活で得られる他の交換留学生との交流の機会が減るということが挙げられます。大学の授業は、学部の授業を履修し、主に現地の学生に混ざり、英語関連とデザイン関連の授業を履修しました。ほとんどの授業で留学生は私一人でしたが、その分現地の学生との交流を深めることができました。たくさんの友人に恵まれ、言語の壁を感じることなく、多くの学びを得ながら、大切な思い出を作ることができました。

  振り返ってみると、最初に述べたように韓国では、私自身が日本人であることをどう受け止め行動するかが重要であったと考えます。深く関わっていくうちに私自身を見てくれていると感じましたが、初対面や浅い関わりでは「日本人」として見られていると感じる経験が少なからずありました。それだけ韓国人が日本人に対して抱いているイメージが強いのではないでしょうか。そのため私は、日本について理解し、日本人であることに誇りを持ち、その上で韓国という国を知っていくことで、より柔軟で多様な交流をできたのではないかと思います。韓国人が日本に対して持っている関心が大きい分、出来上がった「日本人」のイメージも強いですが、それに揺るがされることのない本来のアイデンティティを主張することが大切だと考えます。

 この留学は、単なる経験ではなく、私の人生の重要な一部となりました。そのことから、大学卒業後は、韓国の企業に就職し、韓国語や英語、母国語である日本語を使い、私であることを生かした仕事に就きたいと考えています。

 

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体験談8

韓国外国語大学校に交換留学(2021年8月~ 派遣)​
派遣時:比較文化学科3年

 

​ 留学の動機は、高校生から「留学がしたい」という思いがあり、中学生から独学で勉強していた韓国語と日本語との相違点を興味深く感じ更に詳しく韓国の学校で勉強したいと思い、語学学習以外に学部の授業も受講することができる交換留学を志望しました。

 私が出発した時はコロナ禍だったため、従来の留学準備よりも必要な手続きが多く、情報がコロコロ変わる状況だったので、各所に正しい情報を確認することが大変で、韓国到着まで気が抜けませんでした。特に、準備が全て完了していても出国前と後のPCR検査で陽性が出てしまうと予定が狂ってしまうため、結果を待つ間とても緊張しました。

 コロナ禍で留学出発を待つ時間が長かったため、韓国に到着した時はとても嬉しかったです。韓国に到着した後も、入国者は二週間の自己隔離が必要で、不要不急の外出が出来ず、食事を配達してずっと隔離ホテルの部屋で過ごしていました。空港から隔離施設に直行し、外出が出来なかったため韓国にいる実感はありませんでしたが、保健所にPCR検査を受けに行く時の街並みをみてソウルにいることを実感して興奮したことを覚えています。

 私は留学中に、語学堂の秋・冬・春学期と学部の授業を受講しました。大学の授業は2021年は非対面授業と対面授業が混在していましたが、せっかくなので留学中は対面授業に挑戦しようと思い、受講申請の段階で少人数クラスで対面授業を実施する授業のみを申請し、日韓関係、通翻訳、文化コンテンツ、東アジア社会について学びました。韓国語の語学学習ではなく、学部の授業で韓国語を使って学術的な勉強をすることはとてもためになり、刺激的な経験でした。韓国の大学の授業は中間と期末に筆記テストをして、個人やペア発表もすることが一般的でした。また、韓国の評価方法は相対評価という周囲の学生と成績を比べられてつけられる授業が多いため、とても勉強熱心で発表にも力を入れる学生が多かったです。24時間空いている学校の図書館がテスト前になると明け方でも4割ほど席が埋まっていることに驚きました。発表機会も日本より多かったため、資料作りから発表態度まで韓国人学生から学ぶことがたくさんありました。ある授業で韓国人学生とペアで日韓の市民団体について発表する準備段階で、自分の韓国語理解度の低さと手際の悪さから相手の負担を増やしていることにとても落ち込み、次の学期に改善しようと感じました。また、学部授業では、韓国の立場から見た日本の現状や特徴を聞く機会が多く、驚いたことや困惑することも良い経験になったと思います。授業を通して知り合った学生と教授と遊んだり、比較文化の学習にも通じる内容を発表して学生たちからフィードバックをもらったことも思い出に残っています。

 語学堂は最初の学期が始まる前にレベルテストがあって振り分けられるのですが、日本で独学で韓国語を勉強し中級レベルの検定結果が出ていたことからもしかしたら高級でスタートできると思っていましたが、レベルテストの結果中級に振り分けられ、認識の甘さからショックを受けました。しかし、実際に授業が始まると本来中級なら知っているはずの初級の内容や基本の文法を知らなかったことがわかり、教科書を使用して先生の指導で体系的に学ぶことの重要性を感じました。語学堂でアジア圏や欧米から来ている学生とお互い流暢ではない韓国語でお互いの国の状況や考えを話すことも新鮮で楽しく、話で聞いていた国の文化を友人を通じて触れることが楽しかったです。授業内容は級が上がるごとに難しくなりますが、日本と韓国の文化の近さから想像以上に言語にも共通点がありました。語学堂では小論文の作成から討論練習、長文読解など1人の勉強では継続が難しい内容を教わることが出来ました。語学を勉強すると、今まで知らなかったから聞こえてこなかった文法が聞こえる感覚に感動しました。

 私は1年間学内の寄宿舎に住んでいました。前半は違う大学から来た日本人の子と住み、後半はインドネシア人の子と住んでいました。インドネシア人の子とは英語で会話をして、私のたどたどしい英語でも深い話をしてくれたことを覚えています。寄宿舎は個人の空間がなかったことが時折しんどかったです。

 休みの日は1人でも友達ともほとんど外出していました。韓国人の友人たちはとても気にかけてくれる人が多く、はっきり意見を言ったり気持ちを表現するのでたまに照れますが、一緒にいると気が楽で頼りになる人が多かったです。留学初期からの友達に、帰国前に「本当に韓国語が上手くなったね」と言われ、自分の韓国語が伸びたことと、一年も友達でいられたことを実感してとても嬉しかったです。外国人としてではなく1人の友達として接してくれる友人に出会うことができました。韓国の人の優しさに触れて、正直で思いやる関係になれたことが留学で得たものの中でもとても幸せなことで、今後も仲良くして今度は私がみんなを助けたいです。

大学の授業では日本人が1人という状況が多く、気にかけてくれる友人や教授も沢山いましたが、実際は外国人というだけで友達ができることは多くないため、学校内で友達を作るには自分から積極的に質問をしたり話しかけることが大切だと感じました。個人的には、「韓国の生活」を体験するには語学堂の授業よりも学部の授業がより向いていたと感じ、自分もその韓国の生活の一部になったようで嬉しかったです。日本に関係する授業を受講していたこともあり、日本語が上手な学生や先生が多かったため、テストを日本語で記述したこともありましたが、やっぱり留学をしたからには難しくても最初から韓国語で挑戦したら良かったと感じました。また、せっかくの交換留学なので大学の授業は少し不安でも受講した方が絶対に良いと思います。シラバスを見て学生同士の交流が多そうなものを受講することも良いと思います。私は学校の外でできた友達が多かったですが、同じ大学の友達は学校について教えてもらうことも多く、勉強も教えてもらえるため、とてもありがたかったです。外国語での会話は自信がなくて本来の自分の性格を出せない時も多いと思いますが、聞きたいことや言いたいことは発言した方が自分も相手も楽しくなると思いました。

 1年間の留学で、さらにコロナ禍で留学できたことはとてもありがたいことだと思います。学校の先生方に助けていただき家族も前向きに応援してくれて、韓国でも素敵な人たちに出会って自分も頑張れたと思います。卒業後は韓国語に関する仕事ではないですが、留学中に語学以外に身につけた積極性等を生かして残りの大学生活と仕事を楽しく頑張りたいと思います。