授業紹介(学校教育学科)
教育課程論
「入れる」と「出す」。
知識を入れるだけでなく表現する場があってこそ、学びになる。
学校とは本来「子ども自身が学ぶ場所」であって、「教師が教える」ことが主目的なのではありません。「教育課程論」では、子どもが主体的に学び教師がこれを支援する、フランスの「フレネ教育」についても紹介しています。これにより学生たちは日本という自分の国を客観視し、日本の教育の優れている点、問題点や改善点を把握しやすくなります。私は知識を入れる、自分の考えを表現する、「入れる」「出す」の両面があってこそ学びであると考えています。この「出す」場が日本の教育においては十分ではありません。まずは総合学習の時間や朝の会をいかに「出す」場として活用していくかを、学生とともに探究しています。
この講義を履修している先輩の声
「教育課程論」の授業では、これまでの学校の常識にとらわれない、新たな観点を持つことができました。授業で学んだ「フレネ教育」もそのひとつです。実際に研修でフランスを訪れ、「フレネ学校」を見学したことはとても良い経験になっています。授業の中でビデオでフレネ教育を学んではいましたが、実際に見ることで、フレネ教育が持っている課題などにも気付くことができました。また、「教育課程論」では僕たちが授業後に書いた意見をまとめた「講義通信」を次の授業で使うのですが、自分以外の人の考えを知ることで、自分がぼんやりと抱いた思いをはっきりと言語化することができました。将来は、これまでの仲間との関りを糧として、子どもにとって一番の味方となり、子ども一人ひとりが思い思いに自分の能力を発揮するための手助けができる教員になりたいと思っています。
「教育課程論」ってどんな授業?
「教育課程論」では、日本における教育課程の意義と学習指導要領の内容と構造、さらにその詳しい変遷について学び、学力観や評価についても議論を行います。また、フランスやオランダなど、世界の教育方法についても取り上げ、先駆的な多様な学びの事例について分析します。子どもの主体的な学びを保証するために、いかにしてカリキュラムを創りあげていくのかを学び、これらの学習過程で講義通信を媒介に意見交換・議論をしたり発表を行う中で、学生自らも自主的に学びを構築することを体験していきます。