公立大学法人 都留文科大学

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国文学科

授業紹介【国語教育史Ⅰ】

更新日:2024年5月1日 ページ番号:0010944

授業風景

国語教育史Ⅰ

現在の高校国語教科書
現在の高校国語教科書
旧制中学校の国語教科書
旧制中学校の国語教科書

先人たちが悩み苦しんで
創りあげた現在の国語教育。
歴史を振り返ることで、
見えてくる未来がある。

 この授業では、明治期から昭和初期の国語教育の理論と実践を題材として、現在の国語教育がどのように成り立ってきたのかを振り返ります。時代の変化に伴い、教育も、どんな方法でどのような力を身につけるべきか、ということが変わってきました。変化の際にはついつい今までのここが良くなかった、ということに焦点が当たりがちですが、その時代時代の背景があり、先人たちは悩み苦しみながらより良いものを創りあげようとしてきたはずです。国語教育の歴史をたどり、それが生まれた背景と必然性をしっかりととらえ、これからの私たちが引き継がなくてはいけないものを考える。歴史を振り返ることで、私たちがこれから取り組むべき課題も明らかになってくるのではないかと思います。

この講義を履修している先輩の声

教科の知識だけでなく、教育について学ぶことが大切だと感じた

 私は高校の国語教員を目指しています。教職に関係する授業を履修する中で教育史に関する内容を学ぶ機会はたくさんあったのですが、国語教育史の歴史に焦点を当てた授業は受けたことが無かったため、国語教育に対する理解を深めたいと思い、この授業を履修しました。授業を受けて気付いたのは、これまで私たちが受けてきた授業も、さまざまな変遷を経てその形態にたどり着き、とても理にかなった授業が行われてきたということ。また、教科の知識だけでなく、教育についての理論、知識を併せ持つ教員こそが、今後求められる能力を育むことができると考えるようになりました。将来は、「授業は楽しいもの」と思ってもらえるような授業づくりのできる教員になりたいです。

「国語教育史Ⅰ」ってどんな授業?

 近代以降の国語教育の変遷をとらえるなかで、これからの国語科教育の課題について考えます。国語教育の歴史を学ぶことによって、日常的に行っている、また大学の専門教育の中で取り組んでいる「話す」「聞く」「読む」「書く」といった行為を相対化し、こうした言語行為や言語生活の意味をとらえ直していきます。授業では明治期の国語科の成立から昭和中期にかけての「国語観」の変遷と国語教育理論の動向を学び、国語教育の先覚者の志向をたどることで、国語教育に対する理解を深めます。

田中 希和さん
谷口 雪さん
国文学科