公立大学法人 都留文科大学

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比較文化学科

研究室 & ゼミ紹介5

更新日:2021年3月26日 ページ番号:0008790

授業風景

取材法を学び
人から話をきく経験は
自分の成長の力になります

山本 芳美 先生
山本 芳美 先生

 新聞やネット媒体から、私を「イレズミの先生」と思っている人が多いはずです。最近出版したのも『身体を彫る、世界を印す イレズミ・タトゥーの人類学』(共編著、2022年、春風社)ですから。
 実際の専門は文化人類学で、フィールドワークをしてさまざまな方からお話をうかがうものです。これまで東京、横浜、大阪、沖縄県内を中心に、靴職人や石垣島の戦後開拓村の人々の経験、沖縄の米軍基地とタトゥー業の発展などについて、調査をしてきました。また、原住民族(先住民族)の研究のため、延べ3年以上、台湾に住みました。周縁とされてきた人々から日本や日本人の姿がどのように見えるかという「比較文化」の視点が養われるよう意識しながら日本研究ゼミを担当しています。
 3年前期のゼミでは、取材法を勉強します。自分でテーマを決めて資料を集めるほか取材するなどして、各自16ページの冊子をつくります。2022年のゼミでは、東日本大震災で被災した岩手県沿岸の人々の霊的体験を聞いた学生のほか、都留市の石仏をまわった学生、二重まぶたがいつから魅力的になったのかを調べた学生もいます。さらに、夏休み中に身近な年配の方を探してインタビューしますが、どうして話を聞かせてもらいたいのかを説明する取材申込書を事前に書いてもらいます。後期の授業で、インタビューの成果を発表します。
 いきなり行って何かを話してもらえるほど、取材は簡単ではありません。どのように準備すれば話し手に向き合えるか、ひとつひとつステップを体験してもらいます。自分でつかんできた貴重なお話を文章化することが、卒論準備にもつながります。「なんだか楽しそうだ」と思った人は、ぜひ学びに来てください。